地方実家住みニートと東京一人暮らしフリーター、どちらが幸せなのか?

この両者を字面だけで見比べた場合、前者は「ただの甘え、なまけもの」と、言ったようなどちらかと言えばネガティブなイメージ。一方で後者は「生活は苦しいかもしれないが(夢を追って)精一杯頑張っている人(夢追い人)」と、言ったようなどちらかと言えばポジティブなイメージを人々は勝手に持ちがちだ。

 

「地方・田舎で実家住みのニート」と「東京で一人暮らしをするフリーター」。一見、正反対の生活をしているようにも見えるこの両者、果たしてどちらが幸せなのだろうか?

 

地方実家住みニートの方が様々な面で圧倒的に楽

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まず、地方都市や田舎で実家に住んでいるニートの場合、東京で一人暮らしをするフリーターに比べ

  • 金銭的な面
  • 労力的な面

の両方で圧倒的に楽に生活を送る事が出来る

 

東京一人暮らしフリーターよりも金銭的に楽

地方都市や田舎で実家に住んでいるニートの場合、東京で一人暮らしをするフリーターに比べ、まず金銭的な面で圧倒的に楽に生きる事が出来る

その理由としては、

  • 家賃・駐車場代を払う必要が無い
  • 食費を払う必要が無い
  • 光熱費を払う必要が無い
  • 娯楽をインターネットで済ませば娯楽費もほぼかからない

と、言ったものが挙げられる。

 

家賃・駐車場代を払う必要が無い

実家に住んでる場合、当然であるが家賃や駐車場代を払う必要が無い

東京に部屋を借りる場合、地価が高くなる為家賃もそれなりに高くなる。「築ウン十年の木造づくり」と、言ったような古めの物件なら割安な家賃で借りる事も出来なくはないだろうが、それなりの物件を借りようと思えば、ワンルームでも最低5万円強~6万円弱の家賃はかかってくる。

東京で一人暮らしをする場合、収入のある程度が家賃の支払いに持って行かれる事を覚悟しておかなければならない。

>>>車検代、保険など維持費から考える「車を所有するか否か」の問題

 

食費を払う必要が無い

実家の場合、個人的に買う食事やお菓子、お酒、また友人や恋人などとの外食以外の基本的な食事に関しての食費は基本的には払う必要が無い

家によっては、実家に住んでいたとしても「食費として月に○万円は家に入れる」と、言ったような決まりを作っている場合もあるだろう。そのような場合は、賃貸で一人暮らしをする場合と同じだが、そうでない場合は、基本的な食費は0円だ。

>>>食費を月2万円以内に節約する為に行った4つの事

 

光熱費・通信費を払う必要が無い

電気・ガス・水道などの光熱費、またインターネットに関しても賃貸物件を契約していないので、個別に払う必要が無い

が、こちらも家によっては

  • 「光熱費として月○万円は家に入れる」
  • 「インターネット回線の料金は支払わなくて良いが、スマートフォンの利用料金に関しては自分で支払う」

と、言ったような決まりを作っている場合もあるかもしれない。そのような場合、賃貸物件を借りて一人暮らししている状態に近くなるが、そうでない場合は基本的に光熱費・通信費に関しても0円だ。

>>>フリーター一人暮らしの生活費はどのくらいかかる?

 

娯楽をインターネットで済ませば娯楽費もほぼかからない

確かに、リアルな空間(外に出て楽しむもの)での娯楽は地方・田舎よりも東京の方が圧倒的に多い。リアル空間での娯楽を楽しみたい人の場合、やはり東京は魅力的に映るかもしれない。

だが今の時代、インターネットさえ繋がれば世界中のどこにいようが、You Tubeを始めとした動画サービス、TwitterやFacebook、Instagramなど各種SNS、オンラインゲーム、サブスクリプションサービスなど、ある程度の時間を潰すだけの娯楽は充分楽しむ事が出来る。更に、お金を払わずとも無料で利用出来てしまうサービスも多い。
ニート生活を送っている人の場合、家(特に自室)にこもる時間が長くなりがちな人も少なくないかと思う。そのような人にとって、インターネットは相性が良く、最高の娯楽ではないだろうか?

また、ネット経由でフードデリバリーサービスなどを利用すれば、ほとんど外出せずとも出来合いの料理を気軽に食べる事も出来る。「自分で料理はしたくない。」、「外食には行きたくないけど、たまには美味しい物を食べたい」と言う人には丁度良いサービスだ。

 

東京一人暮らしフリーターよりも労力的に楽

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地方都市や田舎で実家に住んでいる人の場合、東京で一人暮らしをするフリーターに比べ、労力的な面でも楽に暮らす事が出来る

「労力的な面で楽」とは一体どう言う事なのを具体的に挙げてみると、

  • 必ずしも家事をする必要が無い(炊事、洗濯、掃除など)
  • 必ずしも買い出しに行く必要が無い
  • 賃貸契約に関連した手続きを行う必要が無い

と、言った事が挙げられる。

 

必ずしも家事をする必要が無い(炊事・洗濯・掃除など)、必ずしも買い出しに行く必要が無い

二人暮らしなら家事を分担出来るが、(東京に限らず)賃貸の部屋を借りて一人暮らしする人の場合、まず炊事・洗濯・掃除を始めとした家事全般をこなさなければならなくなる

 

>>>一人暮らしで行わなければならない家事リストと家事グッズ

 

実家に住んでいた時は、ほとんどを、場合によっては全てを親などに任せっぱなしであった人も少なくないかと思う。その為、いざ自分で全てを行ってみると意外と時間がかかり面倒な作業である事を実感する人も少なくないかもしれない。

もちろん、

  • 炊事→料理をせずにコンビニ弁当やスーパーで買った弁当、カップラーメンや出来合いの物で済ます。
  • 洗濯→ある程度ためておいて、週に数回まとめて洗濯
  • 掃除→多少汚れても気にぜず放置

と、言ったように家事の手を抜く事も出来る。が、まったく家事をしなくても良い場合が少なくない実家暮らしに比べれば労力的には楽ではないかと思う。

 

賃貸契約に関連した手続きを行う必要が無い

実家に住んでいる場合、賃貸契約を行っていないので当然だが、

  • 賃貸物件契約の際の手続き
  • インターネット回線契約手続き
  • 住所変更に伴う役所での手続き
  • 免許証の住所変更
  • クレジットカード会社や保険会社、携帯電話会社などへの住所変更の連絡

と、言ったような賃貸契約に関連した手続きを行う必要が無い。

これらの手続きは結構面倒であり、また役所での手続きでは時間もかなり取られる場合も少なくない。

>>>一人暮らしを始める際、実家に帰る際に行う事リスト(フリーターの場合)

 

地方実家住みニートと東京一人暮らしフリーターを金銭的な面で比較

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地方実家住みニートと東京一人暮らしフリーターを金銭的な面で比較した場合、一体どちらが有利なのだろうか?

 

東京一人暮らしフリーターの月収を仮定

まず、東京一人暮らしフリーターのだいたいの月収を仮定したいと思う。

もちろん人によって差があり、(特にナイトワーク系のアルバイトをする人など)これより多く稼ぐ人もいるだろうが、一般的にフリーターの場合、月収的には12~18万円程度の範囲で推移してくる場合が多くなると思う。

 

ある程度生活費を抑えれば、東京一人暮らしフリーターでもやっていける?

東京一人暮らしフリーターがある程度生活費を抑えて生活した場合、どうなるのだろう?

例えば、

  • 家賃(共益費込み)が6万5000円の部屋に住み
  • 月々の光熱費が電気代4000円、ガス代4000円、水道代2000円の合計1万円かかり
  • 月々の食費が2万5000円かかり
  • インターネット(月々5000円)を契約し
  • 格安スマホ(月々2500円)を契約した

と、仮定してみると、

 

家賃(共益費込み) 65000円
光熱費 10000円
食費 25000円
通信費 7500円
合計 107,500円

 

と、それでも固定費と変動費で毎月10万円の支出はほぼ確実になってくる。

実際には、仕送りをしてもらいなんとかやっている人も多くいるだろうが、自分で稼いだお金だけでやりくりしようと思えば「生きて行くのがやっと」である。

>>>大手キャリアの解約金を支払ってでも格安スマホにすべき理由

 

東京一人暮らしフリーターが生活水準を上げると実家住みニートとたいして変わりなし

だが、東京一人暮らしフリーターが贅沢をして生活水準を上げた場合はどうなるのだろう。

例えば、

  • 家賃(共益費込み)が7万6000円の部屋に住み
  • 月々の光熱費が電気代5000円、ガス代6000円、水道代3000円の合計1万4000円かかり
  • 月々の食費が4万000円かかり
  • インターネット(月々5000円)を契約し
  • 大手キャリアのスマートフォン(月々7000円)を利用

と、言った条件を仮定してみると、

 

家賃(共益費込み) 76000円
光熱費 14000円
食費 40000円
通信費 12000円
合計 142,000円

 

と、簡単な固定費と変動費を計算しただけでも合計が14万円を超えカツカツの生活になる事が分る。ここに更に細々とした支出を足していけば赤字になる可能性も充分あり得る。これでは、仕送りをしてもらいとやっていけない状態である。

つまり、東京一人暮らしフリーターが生活水準を上げると、いくら必死に働いたとしても、実家に住みながら好きな事をしているニートと金銭的な面だけで見ればたいして変わり無い、と言った事が分る。

 

それでも東京で一人暮らしフリーター生活をする意味があるのか?

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フリーターの場合、ほぼ生活は苦しくなる

それなりに給与の高い企業に勤めている会社員などならまだしも、フリーターで東京に一人暮らしをする場合、仕送りを始め支援してくれる人がいないと、ほぼほぼ生活は苦しくなるかと思う。

先程も述べたように、東京ではまず家賃を始め物価の高さが問題となってくる。家賃を始めとした物価が高いと自ずと生活費も高くなり、自ずと多く稼がなければならなくなる正社員を目指す上でハードルが低い方法であったり、就職支援サイトを活用するなりして正社員になっておいた方がやはり生活は楽になる場合が多いだろう。

 

見栄、夢、憧れ、幻想

それでも

  • 「東京都民」と言うステータスが欲しい(見栄)
  • かなえたい夢をがある(夢)
  • 東京には何かがありそう(憧れ、幻想)

などなど、人々は自らの何かしらの欲望をかなえる為(福祉を最大化する為)に上京してくる。

金銭的な面だけで見れば労働をしない分、地方住みニートの方が有利かもしれない。だが、金銭的な面以外で「東京」に価値を見いだせる、どうしても上京したい理由があるのなら、東京一人暮らしフリーターとして生きて行く選択肢も悪くないのかもしれない。

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