コンビニ(など小売業)で用いられる事が多い「ドミナント戦略」。「聞いたことはあるが意味はよく分らない」と言う人も少なくないかもしれない。
この「ドミナント戦略」とは一体どのようなものなのだろうか?
ドミナントの意味
コンビニの戦略とし用いられる「ドミナント戦略」だが、そもそもドミナントの意味は以下のようになる。
dominant
支配的な、最も有力な、優勢な、(群を抜いて)高い、そびえる、優性の、第 5 度の、属音の
(Weblioより)
特定の地域に集中した出店
つまり、コンビニなど小売業において「特定の地域に集中的にフランチャイズ店を出し、ライバル系列店よりも優位な状況を作るよう仕向ける」戦略の事になる。
それにしてもコンビニが多過ぎはしないか?
全国のコンビニ店舗総数
全国のコンビニ総店舗数、売上高、客単価の統計は以下のようになる。(店舗数は毎年12月のデータを元に作成している。)
2008 | 2009 | 2010 | 2011 | |
総店舗数(12月) | 41,714 | 42,629 | 43,372 | 44,397 |
売上高(百万円) | 7,857,071 | 7,904,193 | 8,017,551 | 8,646,927 |
客単価(円) | 591.5 | 578.6 | 577.1 | 605.2 |
2012 | 2013 | 2014 | 2015 | |
総店舗数(12月) | 46,905 | 49,335 | 52,034 | 53,004 |
売上高(百万円) | 9,027,205 | 9,388,399 | 9,735,214 | 10,206,066 |
客単価(円) | 605.8 | 606.4 | 606.1 | 609 |
2016 | 2017 | 2018 | 2019 | |
総店舗数(12月) | 53,628 | 55,322 | 55,743 | 55,620 |
売上高(百万円) | 10,507,049 | 925,553 | 968,999 | 969,732 |
客単価(円) | 611.8 | 640.5 | 663.3 | 655.4 |
(日本フランチャイズチェーン協会資料、コンビニエンスストア統計時系列データ(2017年~2019年)、コンビニエンスストア統計時系列データ(2008年~2016年)より)
特に2011年~2014年の伸びが凄い
2008~2011年は毎年1000店舗近く、2011年~2014年にいたっては毎年2000店舗以上が増えている。ここ数年は店舗数の伸びが緩やかになってはいるものの、2008年からの十年ちょっとで1万4000店舗増えた事になる。
採算は合うのか?
確かに同地域内のフランチャイズ店同士では、お客さんの奪い合いが起き売り上げが下がる店舗が出てくる事も多い。だが、本部はフランチャイズ店を出せば出すほど儲かる仕組みになっているので、ドミナント戦略も実行できる。(その辺りについては【コンビニアルバイト豆知識】コンビニのビジネスモデルとは?を参考に)